『ある愛へと続く旅』第37回トロント国際映画祭正式出品作品/第60回サン・セバスチャン国際映画祭コンペティション作品/愛した記憶を巡って──いま真実のあなたに会いにゆく/セルジオ・カステリット監督作品/ペネロペ・クルス/エミール・ハーシュ/マルガレート・マッツァンティーニ原作/今秋、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー

イントロダクション

ペネロペ・クルス×エミール・ハーシュが贈る、この秋もっとも深い感動の物語。

イタリア〜ボスニア〜クロアチア、時を超えて紡がれる真実の愛の記憶

イタリア人のジェンマが留学先に選んだのは旧ユーゴスラビア。
東ヨーロッパのバルカン半島に位置し、文化の香りを放ち、美しい都市をもつことで知られたこの地域は、やがてヨーロッパ近代史に残る血塗られた民族紛争の舞台となる。
この忘れ得ぬ記憶をたどる映画は、イタリア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、クロアチアの各地を横切りながら、そこに集い、めぐり会い、刻まれた人々の記憶を時代と共にたどる心の旅でもある。

誰もが驚嘆! 母なるペネロペ・クルス。

主人公ジェンマを演じたのは、『バニラ・スカイ』(’01)『ボルベール〈帰郷〉』(’06)『それでも恋するバルセロナ』(’08)など才能ある監督や実力派俳優たちとの作品を通じて、華々しい活躍をみせるスペインを代表する世界的女優ペネロペ・クルス。本作では初々しい女子大学生の時代から16歳の高校生の息子と向き合う母親まで、女性としての長い年月をリアルに体現した。
恋して輝く女性の笑顔、幸福になるはずだった結婚生活から愛する人を失った悲しみ、子供との難しい関係に直面する母親の顔、月日を経て真実に向き合い、もう一度深い愛を知った時に流す涙…観る者を共感させずにはいられないその演技に誰もが驚嘆し、称賛を送った。出会った瞬間から恋に落ち、後にジェンマと結ばれるディエゴを演じたのは『イントゥ・ザ・ワイルド』で鮮烈な印象を残し、その後も若き演技派俳優としてめざましい活躍を見せるエミール・ハーシュ。正義感と優しさに溢れるカメラマン、ディエゴは彼の新たなキャリアを決定的なものにした。

原作は35ケ国で翻訳! 世界中に広がった感動

監督は俳優としても活躍し、カンヌ国際映画祭に出品され世界で絶賛を受けた『赤いアモーレ』以来ペネロペとの二度目のタッグを組むイタリア人のセルジオ・カステリット。原作(「VENUTO AL MONDO」)は、監督の妻でもあるマルガレート・マッツァンティーニによる小説で、2008年にイタリアで発表され、2009年にカンピエッロ賞を受賞。その後35ケ国で翻訳されその感動が世界中に広がった。
映画化にあたっては、夫婦で脚本を担当し、まだ記憶に新しい激動のヨーロッパを背景に男と女の普遍的な愛、母性や父性といった人間としての愛の深さを緻密に描写し、忘れることの出来ない深い感動を与える愛の物語を作り上げた。なお物語のキーとなるジェンマとディエゴの息子は、監督夫妻の実の息子の‘ピエトロ’が実名で演じている。

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ストーリー

サラエボ〜ローマ― 旧友からの電話

 ローマに暮らすジェンマ(ペネロペ・クルス)のもとに、ある日1本の電話がかかってきた。それは青春時代を過ごしたサラエボに住む旧い友人ゴイコ(アドナン・ハスコヴィッチ)からのものだった。ジェンマは16歳になる息子ピエトロ(ピエトロ・カステリット)との難しい関係を修復するためにも、彼を伴って自らの過去を訪ねる旅に出ることを決意する。

 ──20年以上前サラエボに留学していた女子大生のジェンマは、そこでゴイコから若きアメリカ人ディエゴ(エミール・ハーシュ)を紹介された。一瞬で恋に落ちた二人は、ひと時も離れていられないくらいの愛で結びつき、やがて結ばれ、ローマで新婚生活を送り始めたのだった。誰もが望むこと…愛する人との子供が欲しい。しかし、ジェンマの小さな夢は無残にも打ち砕かれてしまう。

ジェンマとディエゴ― 戦火のサラエボへ

 ヨーロッパの東に位置するこの国には、国境を越えて自由を謳歌する若者たちが集っていたが、都市サラエボにも不穏な空気が流れ、遂に悲しい民族紛争の火ぶたが切られてしまった。
カメラマンのディエゴは、戦場の現実を記録するためローマから一人サラエボに向かう。後を追ったジェンマもかつての友人たちと再会し、人道支援活動に参加し、以前とは180度違う状況下のサラエボに暮らし始めたのだった。そんな日々の中でもジェンマはディエゴとの子供が欲しいという夢を捨てきれず、二人は代理母を探し始め、ミュージシャンを目指すアスカ(サーデット・アクソイ)という女性に出会った。意志の強い瞳と熱い夢、長い髪をもつアスカと二人は意気投合し、ジェンマはアスカに代理母としての願いを託すのだった…。

しかし戦況は悪化の一途をたどり、国内には血で血を洗う無残な日常が繰り返され、かつての美しい街はその姿を失っていった。そして、アスカは男の子を出産したが、産まれたばかりの赤ん坊の身を守るためにもジェンマはイタリアに戻ることを選択する。
だが、軍の助けで1秒を争って帰国の機に搭乗する直前、ディエゴはパスポートを持っていないことを理由に一人サラエボに残ることを余儀なくされた。
──それがジェンマとディエゴにとって永遠の別れになることも知らない二人だった…。

ジェンマ― もう一度、愛した記憶をたどる旅…

 それから16年。当時、命からがらサラエボを脱出した母と乳飲み子を助けてくれた大尉と再婚したジェンマは息子をともなって、サラエボを訪れた。懐かしいゴイコとの再会、そして蘇る青春の日々。

ともに白髪交じりの年齢になった二人は、亡きディエゴとの思い出を語り合い、回想する。もう一度懐かしい場所を歩き、時を遡って思いにふけるジェンマと立派に成長したピエトロを温かい眼差しで見守るゴイコは、旅の最後にこの母子をある島へと誘う。そこには──ジェンマが思いもしなかったあまりにも深い愛の真実が待っていた。

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キャスト

ペネロペ・クルスペネロペ・クルス

Penélope Cru(ジェンマ役)

1974年スペイン、マドリード生まれ。イタリア・アカデミー賞11部門ノミネート、最優秀女優賞を受賞した『赤いアモーレ』(2004)に続き、二度目のセルジオ・カステリット作品の出演となる。ペドロ・アルモドバル監督の作品での活躍が広く知られており、ゴールデン・グローブ賞とアカデミー賞で外国語映画賞を受賞した『オール・アバウト・マイ・マザー』(1999)に出演、『ボルベール<帰郷>』(2006)では、スペイン人女優として初めて、アカデミー賞主演女優賞にノミネート、カンヌ国際映画祭で主演女優賞を受賞した。またアカデミー賞助演女優賞を受賞した『それでも恋するバルセロナ』(2008)、3度目のアカデミー賞助演女優賞にノミネートされた『NINE』(2009)。そのほか、フェルナンド・トルエバ監督の『ベルエポック』(1992)、マット・デイモン共演の『すべての美しい馬』(2000)や、『ブロウ』(2001)、トム・クルーズ共演の『バニラ・スカイ』(2001)、『エレジー』(2008)、『セックス・アンド・ザ・シティ2』(2010)、『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』(2011)などに出演し、国境やジャンルにとらわれない多彩なキャリアを積み重ねている。公開待機作には盟友アルモドバル監督とタッグを組んだ『LOS AMANTES PASAJEROS』(2013)、リドリー・スコット監督による、ブラッド・ピットや夫であるハビエル・バルデム共演の『THE COUNSELOR』(2013)などがある。


エミール・ハーシュエミール・ハーシュ

Emile Hirsch(ディエゴ役)

1985年カリフォルニア州バームス生まれ。プロデューサーの父親と芸術家の母親の間に生まれ、LAのハミルトン・アカデミー・オブ・ミュージック・アンド・ザ・パフォーミング・アーツで演技を学んだ。1996年から「ER 緊急救命室」ほか数多くのTVシリーズに出演し、青春映画『イノセント・ボーイズ』(2002)で映画デビュー。ヒース・レジャーと共演したキャサリン・ハードウィック監督『ロード・オブ・ドッグタウン』(2005)は日本でもヒットとなり大きく話題になった。2007年ショーン・ペン監督『イントゥ・ザ・ワイルド』で注目を集め、ナショナル・ボード・オブ・レビュー新人俳優賞、パーム・スプリング国際映画祭新人賞等を受賞。ウォシャウスキー兄弟監督が日本製のアニメ「マッハGo Go Go」を実写で映画化した超大作『スピード・レーサー』(2008)で主演に抜擢。ガス・ヴァン・サント監督『ミルク』(2008)、アン・リー監督『ウッドストックがやってくる!』(2009)等にも出演。演技力とスター性を兼ね備えた実力派俳優である。


ジェーン・バーキンジェーン・バーキン

Jane Birkin(精神分析医役)

1946年12月14日イギリス、ロンドン生まれ。言わずと知れたフランスの国民的スター。18歳のとき『ナック』(1965)でスクリーンデビュー。1966年『欲望』ではカンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞。カゴバッグに無造作に物を詰め込んでいる彼女を見た「エルメス」の社長が彼女に贈ったバッグが“バーキン”と名づけられたエピソードをはじめ、言わずと知れたファッションアイコン。娘たちも著名でケイト・バリーは写真家、シャルロット・ゲンズブールは女優、歌手、ルー・ドワイヨンは女優、モデルとして活躍している。東日本大震災の直後、自らの病気をおしてまで来日しチャリティ活動や被災者慰問などに尽力した彼女の姿は記憶に新しい。日本でのライブ・ステージ等も精力的に行い、世代を問わず人気が高い。


アドナン・ハスコヴィッチアドナン・ハスコヴィッチ

Adnan Hasković(ゴイコ役)

1984年12月23日ボスニア・ヘルツェゴビナ、サラエボ生まれ。2003年からサラエボのパフォーミンングアーツアカデミーで演技の勉強を始めた。本作は、彼の故郷であるボスニア・ヘルツェゴビナで撮影された。


サーデット・アクソイサーデット・アクソイ

Saadet Aksoy(アスカ役)

1983年8月29日トルコ、イスタンブルー生まれ。2007年、彼女は出演したデビュー作、セミフ・カプランオール監督の『卵』によって様々な映画祭(カンヌ国際映画祭監督週間での上映後、サラエボ映画祭、バルディビア国際映画祭、アンタルヤ・ゴールデン・オレンジ映画祭など)で注目され、数々の最優秀女優賞を獲得した。カプランオール監督は2008年ベネチア国際映画祭で上映された『ミルク』でも彼女を起用した。


ピエトロ・カステリットピエトロ・カステリット

Pietro Castellitto(ピエトロ役)

1991年12月16日イタリア、ローマ生まれ。監督のセルジオ・カステリットと、原作者のマルガレート・マッツァンティーニの実子である。

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スタッフ

監督・脚本 セルジオ・カステリット監督・脚本
セルジオ・カステリット

Sergio Castellitto

イタリアローマ生まれ、ローマ在住。 ジャック・リヴェット、ジュゼッペ・トルナトーレ、エットーレ・スコラというヨーロッパの著名な監督の作品に多数出演し、俳優としてのキャリアを築く。1993年の『かぼちゃ大王』でダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞最優秀主演男優賞、1995年の『明日を夢見て』でナストロ・ダルジェント賞最優秀主演男優賞を受賞、2001年の『マーサの幸せレシピ』でヨーロッパ映画賞男優賞を受賞した。妻であるマルガレート・マッツァンティーニのベストセラー「動かないで」を映画化した『赤いアモーレ』は、彼の監督第2作であり、脚本と出演を務めた。共演のペネロペ・クルスは、2004年に本作がカンヌ国際映画祭のある視点部門に選出されて国際的に高い評価を得た。


原作・脚本 マルガレート・マッツァンティーニ原作・脚本
マルガレート・マッツァンティーニ

Margaret Mazzantini

1961年にダブリンで生まれ、ローマの“シルヴィオ・ダミーコ”演劇芸術アカデミーを卒業した。若くして舞台において輝かしいキャリアを築き、イタリアやヨーロッパの著名な一流演出家たちと仕事をしてきた。1994年に処女作「IL CANTINO DI ZINCO」を出版し、カンピエッロ賞とラパッロ・キャリージェ賞を受賞した。1995年、二人の女優のために書いた喜劇「MANOLA」を、夫のセルジオ・カステリットが演出し、彼女自身とナンシー・ブリッリが演じた。人気も評価も高く、2年間のロングランを記録。1998年、第2作として「MANOLA」を出版(モンダドーリ)。2001年に発売された「動かないで」(モンダドーリ)は、またたく間にベストセラーとなり、2003年のストレーガ賞、グリンツアーネ・カブール賞、パリのツェプター賞を受賞した。小説は現在までに150万部以上が売れ、30を超える国々で出版されている。
『ある愛へと続く旅』の原作「VENUTO AL MONDO」は、35ケ国で出版され各国から最大級の賛辞を送られている。

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劇場リスト

特典付き「ある愛へと続く旅」ムビチケ発売中!

特典付き前売り券

『ある愛へと続く旅』ムビチケ¥1,500にて発売中!(当日一般¥1,800のところ)
愛を綴る一筆便箋プレゼント!(数量限定)

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地域 都市 劇場 公開日 電話番号 前売り
鑑賞券
北海道 札幌 ディノスシネマズ札幌劇場 上映終了 011-221-3802  
東北 青森 シネマディクト 上映終了 017-722-2068  
青森 フォーラム八戸 上映終了 0570-007-109  
岩手 フォーラム盛岡 上映終了 019-622-4770  
宮城 フォーラム仙台 上映終了 022-728-7866  
宮城 チネ・ラヴィータ 上映終了 022-728-7866  
山形 フォーラム山形 上映終了 023-632-3220  
福島 フォーラム福島 上映終了 024-533-1515  
関東 東京 TOHOシネマズシャンテ 上映終了 03-3591-1511
神奈川 109シネマズ川崎 上映終了 0570-007-109  
神奈川 ジャック&ベティ 上映終了 045‐243‐9800  
甲信越 新潟 ユナイテッド・シネマ新潟 上映終了 025-281-0055  
長野 長野ロキシー 上映終了 026-232-3016  
長野 佐久アムシネマ 上映終了 0267-66-1650  
中部 愛知 伏見ミリオン座 上映終了 052-212-2437  
愛知 TOHOシネマズ名古屋ベイシティ 上映終了 052-659-0111  
愛知 ユナイテッド・シネマ豊橋18 上映終了 0532-38-0888  
近畿 大阪 大阪ステーションシティシネマ 上映終了 06-6346-3215  
京都 TOHOシネマズ二条 上映終了 075-813-2410
兵庫 TOHOシネマズ西宮OS 上映終了 0798-62-1040
愛媛 シネマサンシャイン大街道 上映終了 089-986-6633  
九州 福岡 TOHOシネマズ天神 ソラリア館 上映終了 092-762-6666
福岡 ユナイテッド・シネマなかま 上映終了 093-245-4600  
長崎 長崎セントラル劇場 上映終了 095-823-0900  
鹿児島 天文館シネマパラダイス 上映終了 099-216-8833  
沖縄 沖縄 桜坂劇場 上映終了 098-860-9555  
沖縄 あしびなー 2014/2/18 098-934-8487 上映終了

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